大分・地蔵原ヴィレッジ

昨年の秋、福岡の「うぐいすの庭」他の日本酒で有名な山口酒造の奥様、山口怜子さんからご連絡をいただいた。


「地蔵原ビレッジにいらっしゃい。地熱で作るデトックス料理を出してみなさんに元気になっていただくステイをしているのよ」

年2回、春秋に1週間〜10日間、大分県九重町の地蔵原高原にある山口さんの別荘、通称「地蔵原ビレッジ」でこのデトックスステイを催しているという。




あまり詳細はわからないが、山口さんのやっていらっしゃること、話してくださることは素晴らしいのだ、間違いないのだ。なので、「行きます!」と即答して伺う。

せっかく九州に行くなら、阿蘇山で栽培した無農薬のハーブを使ったスキンケア「サクラ+」というブランドを立ち上げた加納さんに阿蘇を案内していただこうということで、阿蘇を回ってからの地蔵原行きになった。



秋の日はつるべ落とし。阿蘇の広い草原から見る夕焼けはこの上なくクリアで美しかった。が、九重に向かって30分も走ると真っ暗である。有能なドライバーの名須川は、ナビだけでスイスイ夜道を走る。

「わ〜〜〜!」

見れば、道路の真ん中にイノシシがのそのそ歩いている。「あぶないっ」両車線とも車は走っている。車は皆、急停車してなんとかイノシシは無事に横断して行った。

「いや〜よかった」と行って走っていると、また動物が道の脇を通り過ぎる。「わわ、今度はたぬき〜」なんとも自然度の高いところである。



こんな真っ暗な山道をナビだけで行けるのかいな。

「平気で〜す」名須川はあくまでも冷静である。さすが辺境ライター!! そのうち、真っ暗な山々の上に銀色の月がぽっかり浮かぶ。ほとんど満月なので思いのほか、明るい。ほとんど迷わず、1時間半ほどでビレッジに到着する。



「あら、いらっしゃい。予想より早く来れてよかったよかった」と迎えてくれた山口さん、友人の方々。テーブルの上には、お食事の支度がすでに整っているようだ。



早速乾杯! 先付けから始まり、メインに至るまで、良い食材を使い、一番美味しい調理法で次々に出てくる。中には、山口さんが考案した「な・な・あ・じ・味噌」というごぼうや人参などの根菜を練りこんだ甘味噌、コクのある醤油、山菜漬けや梅干しなどの保存食品などが次々に出てくる。



これは美味しいだけでなく、体にも良さそうだ。山口酒造のお酒もたっぷりいただき、宴会は楽しく終了。明日のために温泉に入ってぐっすり寝る。



翌朝、すっきりと気持ちの良い目覚め。あまりに空気がいいので散歩する。広い広い庭には、鮮やかなもみじがポツポツと点在して美しい。



お楽しみの朝食は、パンケーキ! それも、今開発中というごぼう、人参などの根菜を何種類も粉末にして練りこんだ自家製パンケーキミックスを使う。



目の前で焼いては、自家製のいちごやブルーベリーのジャム、はちみつなどをつけていただく。軽くてとても美味しく、パクパク食べる。しばらくおしゃべりに花を咲かせるが、そろそろ時間だ。



「さて、これから地熱研究所に行きましょう」と山口さん。私たちはレンタカーでついていこうとするが、ここで不思議な現象に遭遇することになる。

庭の一角にある駐車スペースに停めた山口さんの愛車ボルボのドアが一つパカっと外れているのだ。ここは山の中。絶対に人など来ない。昨日までドアはなんともなかったそうだ。



「きっと宇宙人がやったのでしょう。今までにもここでこの車には不思議なことが起きたの。ある朝、車のところに行ったらフロントガラスの真ん中に横一線亀裂が入ってたりね。うちでは宇宙人がやったことになっているの」

そう平然とおっしゃる山口さんの方が宇宙人ぽいんですけど。笑



ボルボに詰める予定の食材を別の車に詰め替え出発。30分もかからずに熊本県小国町にある地熱研究所に到着。地熱研究所は、山口さんの研究課題の一つ。この界隈は温泉だらけである。その温泉の熱や蒸気を利用して、あらゆる食材を蒸して作るのが地熱料理だ。



この温泉の蒸気で蒸す料理は別府でも有名で、昔から、湯治客達は温泉に入りながら、自炊で蒸し料理を作っていた。そして今でもそのシステムは機能している。さらに、地熱研究所では温泉の蒸気に当たることのできるお風呂も作られていて、あらゆる温泉の恩恵を体感しようという試みを行う研究所だ。



私たちは、ここでたっぷりの野菜を蒸したもの、それと骨つきの豚ばら肉で作った濃厚なのにさらりとしたスープ、五目ちまきなどをいただいた。本当は丸鶏を蒸した料理がスペシャルなのであるが、車の一件でビレッジにおき忘れてしまったそうだった。これは、次回のお楽しみとする。



この地蔵原ビレッジのデトックス・ステイは春秋と開催される。遠く韓国からも宮廷料理の研究者チーム達が毎回来るそうだ。きっとデトックス料理とここの癒される空気が何よりも素晴らしいことを知っているのだと思う。


<お知らせ>

4月14日から2泊3日で、地蔵原ヴィレッジに宿泊しながらデトックス体験をしていただくコースをはな組で企画しました。その名も【秘湯・地熱料理・ふぐ・小鹿田焼・・・心身ともに癒やされる大分&熊本の宝探しデトックス体験2泊3日】。

ご興味のある方は、✉️info@hanagumi.styleまでご連絡くださいませ。


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「はな組」とは、編集者・博多玲子と、ライター・名須川ミサコの2人で始めた地方活性応援ユニット。地方の魅力を伝えるべく全国各地をまわり、“ニッポンのお宝” と言える美味や手仕事を発掘。それらをイベントやホームページ、ECコンテンツなどで伝えています。

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