アフリカ土産


7月末から8月初旬にかけてアフリカに行った。私にとってアフリカは30年以上ぶりの大旅行である。相棒のなすかわは、アフリカへは20回以上行ったツワモノだ。頼もしい!今回はプライベート旅行で、すべてのスケジュールはなすかわが組んでくれた。



今回は、タンザニア、ルワンダ、ウガンダ、思いがけず香港行き乗り継ぎのフライトに遅れて乗れず、1日延長してエチオピアのアジスアベバに滞在した。タンザニア、ルワンダ、ウガンダは当たり前だが、サファリが中心である。



ガイドブックは主に、動物のことや自然の国立公園や保護区の素晴らしさについて書いてあり、私の大好きな雑貨や食べ物については大変少ししか紹介されていなかった。食事は、サファリをして回る宿泊先のキャンプやロッジ、ホテルでの食堂で賄う。しかもそれらの国は元イギリス領である。期待はしないことにする。



ガイドブックによると、雑貨やお土産についてのページには、アフリカの木で作ったマスク(ほら、原住民が踊るときにかぶりがちなやつ)やカンガというスカートがわりに巻く底ぬけに鮮やかな布、そして、キリマンジャロやエチオピアが誇るコーヒーくらいしか記述がないのである。ま、こういうジャンルのものに期待はしちゃいけないということだな。



そうして、我々は日々、シャワー用に基本1人20リットルのお湯しか使えないキャンプや、硬くて噛みしめれば美味しいような気がする、放し飼いのチキン料理などの食堂のビュッフェごはんに慣れた。それよりも、それらの不便を上回る野生動物たちに会え、これ以上ないくらいスケールのでかい自然を見ることができたからだ。その感動は何物にも代えがたい。



そして、サファリで回ったタンザニアからルワンダに空路で飛び、そこからゴリラトレッキングをするウガンダに陸路で1日かけて、車で移動することになっていた。



ルワンダには、午後着いて、無駄に広々したホテルに一晩宿泊し、翌朝ウガンダへドライバー兼ガイドのおっさんのオンボロ四駆に乗って向かう。



ルワンダはジェノサイドがあった土地とは思えない、クリーンで掃除の行き届いた街である。ビニールやプラスチックは使用禁止のエコシステムが行き届いている。そのため街には目につく汚いゴミがない。掃除人たちが大勢、掃除しているのもあるが、市場でフルーツを買っても、全て茶色の紙袋に入れてくれる。とても気分がいい町だ。



そして、ドライバーのおっさんに頼んで、ウガンダに向かう途中に市場へ寄ってもらった。食料品、衣料品、台所用品、雑貨などなんでも並んでいる大きなマーケットだ。入り口近くに、観光客向けなのだろう、雑貨の並ぶ小さなショップがぎっしりとひしめき、ここだけは客引きをしている。



さらに見知らぬ少年たちがわらわらと出てきて、買い物のガイドをするという。いやいや、自由に歩き、見て回りたいからと断るが、少年たちはずっとついてくる。仕方ないので、野菜売り場や、米や乾燥した豆、肉売り場、主に川魚を扱う魚店などを一緒に見て回る。実に豊富で豊かではないか?特に、野菜は色鮮やかで生き生きしている。



トマト各種、紫、緑、白などの様々な色のなす、ズッキーニ、パプリカ、青菜類、じゃがいも、さつまいも、キャッサバなどの芋類も豊富できれい。フルーツもバナナ、マンゴー、パパイヤ、パッションフルーツ他色鮮やかで素敵!



しかし、あまり時間はないよとドライバーさんに言われたので、雑貨エリアに舞い戻る。早速、目の積んだ編みの入れ子になっているカゴを見つける。かご類に萌える〜!日本やアジアでは見かけないモダンな柄、そして変わったデザインで素晴らしいものがたくさんあるじゃないの。



すご〜い!夢中であれこれ見ていると、相棒のなすかわは、可愛いくてかつやり手のお姉さんにつかまり、めちゃくちゃ派手なカンガのパッチワークで作ったエプロンを大量に売りつけられている! あ〜、NOと言えないなすかわ、やられちゃってるよと思ったら「博多さ〜ん、このエプロンお土産にどうでしょう?まとめて10枚くらい買います?」と苦しまぎれに叫んでる。


ちょっと〜、私たちは面白がれるからいいけど、この派手すぎるアフリカン柄は好みがないかい? しかも、持ってみると裏地までついていてかなりどっしりと重い。「却下します」と、速攻返事。


この市場で、私たちは、エプロン、目の積んだ入れ子になったかご類、白木で作られたシンプルなミルクポット(地元の人たちはミルクを入れるらしい)、木に線を彫り込んだ、個性的なふたものなどを購入した。


面白いのはほとんどすべて、ふたのトップ部分がとんがっていること。そういうデザインが多いのだ。これはアフリカっぽいな。やっと雑貨欲は満たされた。


お土産雑貨の中には、アフリカンなお面もある、カンガも、カンガ模様の布袋に包まれたコーヒーもあるけど、それ以外にこんなに素敵なものがあるじゃないの?まったく、ガイドブックを作っている人たちはこんなに素敵なものをスルーしているのか?と雑貨好きは残念に思う。


その他、タンザニアでは、サファリに行く道中に、広々としていて、なかなか気合の入ったギャラリーショップがあった。アフリカ通のなすかわの話では、全アフリカの民芸、工芸品が並んでいたという。



そこには、普通のお土産品も並んでいるが、私の大好きなアンティークのクバの織物やドゴン族の布、貝殻やビーズを縫い込んだ古い布、そして、エボニーの木などのボウル各種があり、もう目移りしてしまうほど魅力的だった。しかし、ここも時間はないから早くしてね。と言われ、サクサクと目に留まったクバの布や、大きめの楕円形のエボニー(黒檀)のボウルなどを入手した。



ここの商品には価格がついていない。各売り場の売り手と価格交渉するのだ。時間がない。キャッシュならまけるよ、と言われ、手持ちのドルをほぼ使う。しかし、あとで振り返ってみると、ここのものが一番クオリティ高く、他のどこでも見られなかった好みのものが集まっていた。直感で気に入ったものは即買う。もちろん買える範囲でだけど。これが、旅先でのお買い物の極意だ。



あとは、思い返してもおかしいのだが、たまたまウガンダでの最終日に宿泊した離れ島のエコリゾート内お土産ショップで見つけた、同じデザインはほぼない浅いバスケット類。



それと、マサイ族の人たちの集落で売っていたビーズを編み込んだ小さな小物たち。こちらもひとつとして同じデザインや色合わせはない。自由に好きなように作っているのがとても素敵だ。そんなこんなで少しずつ買ってきた雑貨たち。



半分空にしてきたトランクはいっぱいになった。これで、お土産も十分足りるだろう。くらいに思って帰路に着いたのだが。まさかのアジスアベバ延泊。


雑貨のお土産はいい。その土地の匂いや空気をそのまま思い出す。我々は、憧れのマウンテンゴリラたちにも会え、ピグミーの子供たちの寄宿学校見学、陽気で踊り好きなピグミー族の人たちの集落も訪問。その後、蚊帳もない湖畔にあるひどい宿に連れて行かれるはめに。



すったもんだがあったあげく、最終的には、湖に浮かぶ小島にポツンと建った小ぎれいなエコリゾートに宿泊。来た道を戻って、ルワンダへ行き、そこからアジスアベバ、香港経由で帰国予定だった。もうすでに疲れてボロボロだった私。が、そううまくいかないのがアフリカである。我々の乗ったルワンダ発の飛行機は出発が遅れ、さらに聞いていなかったブルンジの首都ブジュンブラにも経由、それからアジスアベバへ向かった。


アジスアベバに着いたのは、22時。香港行きの乗り換えフライトは22時ちょっと過ぎに出発予定。なすかわと一緒に、広い空港内をひたすら全速力で走る、走る。で、乗り換えるはずのゲートに行ったら、人っ子ひとりいない。あら?隣のゲートに変わった?と思ったが、そこはバンコク行き。すでに、香港行きのフライトは飛び立った後だった。

ルワンダとアジスアベバでは時差が1時間あり、アジスアベバに着いたのは、すでに23時だったのだ。

力抜ける。私の100倍体力のあるなすかわが、ヨレヨレの私を見て、「ここに座っていてください!私が、次のフライトや宿泊どうなってるか、調べてきますから」と言って、2階に上がって行った。

このゲートったら、ものすごく広い。ここのフロアだけで6便、7便の発着カウンターがある。しかし、もはや真夜中。バンコク行きのお客、そして、中国行きのフライトで待っていた人たちがさ〜っといなくなると、私ひとりだけがフロアに残った。


あ〜、なんだかこのシーンに見覚えが、と思ったら、トムハンクスの「ターミナル」だ。飛行場に住んじゃうトムみたい、とぼんやりしていたら、スタッフのお兄ちゃんが「ここに泊まるのか?今日はもうフライトは飛ばない。上階に行って、ホテルを手配してもらったらどう?」と言ってくれた。もはや、ゲートは閉まり、航空会社のスタッフと掃除の人しかいない。

やっとの事でなすかわが戻る。本日のホテルを手配してもらったのと、明日帰国のフライトを予約できたと。すでに真夜中の2時過ぎている。空港からほど近いホテルに着いた時には3時を回っていて、私たちはシャワーだけ浴びて倒れるように寝てしまう。せっかくだから、初アジスアベバを見ることにする。ホテルのフロントのお姉さんに頼んで1日タクシーを貸切る。迎えにきたのは、ドレッドヘアの若い兄ちゃんである。



大丈夫か? でも、なんかかわいいので良しとする。そして、我々は名所観光をしたいわけではない。ローカルの人たちの行くところに行きたい、と頼み、まず着替えを調達すべく、マーケットに連れていってもらう。



Tシャツとパンツがあればいいのだが、どこを探してもマーケットにそういったものはない。あるのは、ボディコンのセクシーなワンピース、リセの子達が着ている白シャツ、Vネックセーター、ミニのプリーツスカートのセット。それと、ゾロリとしたロング丈の民族衣装である。あとから考えたら、民族衣装好きだとわかったのだが、なすかわが「民族衣装にしましょう。このコットンは大変着心地がいいです。」と断言する。この3択の中なら、民族衣裳が一番マシ。ということでそれぞれ刺繍の柄が違う民族衣装を購入する。


私は、露店のマネキンが着ていたのでいいや、と思ってそれを購入する。ところが早速帰路に着てみて、帰国したら、くるぶしがかゆい。見てみると、小さな赤いポツポツが両足のくるぶしをぐるりと囲んでいるではないか。これはノミに噛まれた跡だ。あ〜、民族衣装にノミがくっついているなんて。と思ったが後の祭り。1週間以上かゆかった。


その他、マーケットには生活用品が並んでいて、いちいちおもしろい。もうお買い物をする気はなかったのだが、エチオピアの郷土料理でインジュラという発酵させた巨大なクレープをのせる草で編んだ大きな平たい皿が目に飛び込んできた。そして、もう一回り小ぶりの浅いバスケットなどを購入する。と、なすかわが「これかわいくないですか?」と黒い素焼きの土鍋や、エチオピアコーヒーを入れるポットを指差す。



あ〜、割れ物は買わないと思っていたのだが、直火にかけられるマットな黒の土鍋は、アヒージョやそれこそ土鍋ごはんも炊けそうじゃないの。そして、さっきカフェで飲んだエチオピアコーヒーを淹れたポットも、他では見たことのない形。ポットのふたは、木を削ったもので、鮮やかに彩色されているし、ポット敷きはちょうど良いサイズの草で編んだもの。素朴で素敵!



そして、めくるめくようなスパイス売り場で見つけたチリと、インジュラ用の辛いソースの素、そして、エチオピアコーヒーの生豆まで買い、アジスアベバの雑貨お買い物は終了。なんだかんだいって、探せばあるんですよ。地元の生活用品で素敵なものって!


はな組 公式サイト

「はな組」とは、編集者・博多玲子と、ライター・名須川ミサコの2人で始めた地方活性応援ユニット。地方の魅力を伝えるべく全国各地をまわり、“ニッポンのお宝” と言える美味や手仕事を発掘。それらをイベントやホームページ、ECコンテンツなどで伝えています。

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