佐藤ぶどう園さんのレーズンは特別です。ひと粒がカリフォルニアレーズンの3〜4倍の大きさがあり、房ごと乾燥させた枝つきのもの。食べてみると、レーズンの果肉がジュワッとあふれ出て、ぶどうの甘さが口いっぱいに広がります。ぶどうを完全に乾燥させるのではなく、大粒のぶどうをレアに仕上げているからこその食感なのです。
佐藤ぶどう園は、岩手県花巻市にあります。岩手認定エコファーマーとして地域環境やからだにやさしいぶどう栽培に取り組んでいる、ぶどう農家さんです。作っているのは、シャンイマスカット、紅伊豆、安芸クイーン、黄玉、藤もどり、キャンベルの6種類。
もともとは生食用の生産者さんですが、試しに収穫したぶどうでジュースを作ってみたところが大好評。そこで、次なる商品をとレーズン作りを開始します。ところが、「乾燥させると、どうやってもぶどうにカビが生えてしまう。クスリを使わず、カビが付かないようにするにはどうしたらいいのか。そこからが試行錯誤の連続でした」と代表の佐藤秀明さん。
温度管理や殺菌の仕方を工夫するなど、県の技術センターと連携をとりながら開発を進め、2012年、ようやく完成にこぎつけました。
有機肥料だけを用いて、一粒一粒に栄養が行き渡るよう「一枝に一房」という栽培方法で大切に育てたぶどうを、糖度が高く、生で食べて美味しい熟した状態の時に収穫。それをオリジナルの乾燥機を用いて3段階で温度調節を行いながら乾燥させていきます。
「半分まで乾燥したところで、ぶどうに熱湯をかけて煮沸します。これをやらないとカビてしまうんです」と息子の徹さん。
そして再び乾燥機にかけ、25%の水分が残るようレアに仕上げていきます。干しぶどうだけど、半ナマに仕上げているから「生レーズン」。
こうやって完成した生レーズンには着色料や保存料などの添加物はいっさい使用せず、外国産レーズンに見られるオイルコーティングもしていません。安心安全の食べものです。
2016年に日本で開催された「G7三重伊勢志摩サミット」では、各国首脳陣、来賓者へのお土産にも選ばれました。生で食べて美味しい大粒ぶどうをレアに仕上げた「生レーズン」。ちょっとお高いですが、それだけの価値があるものです。ぜひ、お試しください。
「シャインマスカット」
「値段は高いのですが、最もリピーターが多いのはこれ。食べてみると納得してくださるはず」と佐藤さんイチオシのぶどう。巨峰大の大粒の黄緑色のぶどうで、糖度が高く、上品なマスカット香が特徴。
「黄玉」
甘くて大粒の白ぶどう品種で、生食のときはジャスミンの香りも。シャインマスカットよりも甘みが強いのが特徴。
「サニールージュ」
果皮は紫赤で果肉が黄緑色。糖度も高いが酸味もあり、甘みと酸味のバランスがいい。
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ジュースは2種類。
「Blessings of the Moon」
紅伊豆とキャンベルの完熟ぶどうのみ使用。果汁を3ヶ月間熟成させ、その上澄みだけをボトリング。ぶどうの甘さと酸味が楽しめます。
「Early Bird」
うっすら赤みを帯びてきた早摘みの紅伊豆と安芸クイーンの果汁をボトリング。りんごのコンポートのような味わいと、ほのかなピーチ香りのスッキリとした味わい。
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