編集者から転身。今メディアで大注目の酔いどれ料理研究家・稲葉ゆきえさん。後編


◆雑誌やテレビの仕事はどのようにして舞い込むのか

雑誌の連載やテレビ番組のレギュラーなど、多くのメディアに露出しているスヌ子先生。それは、元編集者だった経緯から仕事が舞い込みやすいのでしょうか?



「編集者の友だちは多いですが、当初、知り合いからの仕事は皆無でした。情報発信の重さを知っているからこそ、気軽に頼んでもし期待はずれだったら友達関係も変わってしまう、とお互いにわかっていたのかも。ですから、ブログやレッスンなどの場で自分ができることを発信し、少しずつ仕事につなげていきました。初めて同期から料理の仕事を依頼された時はうれしかったですね。ようやく一人前と見てくれたんだと」



キッチンスタジオを使用していないときは、そのスペースでいろんなワークショップなどが開かれています。あるワークショップのときに、その取材にやってきた「Domani」の編集者にビールとツマミを出したところ、「何これ、おいし過ぎる」と、後日、連載の話が舞い込みました。




それから3年に渡って連載をし、それらは「酔いどれスヌ子の麗しごはん」(小学館)となって発売されています。「きっかけって不思議ですよね。知らない方とも料理とお酒でつながれるのがうれしいです」。



スヌ子先生は、子供の頃から料理番組、特にアメリカの料理研究家グラハム・カーがワインを飲みながら料理を作る「世界の料理ショー」や、俳優の金子信雄さんが自慢の料理を披露する「金子信雄の楽しい夕食」が好きだったそう。



「金子信雄さんの番組はきっと1週間分収録するんだと思うのですが、いつも飲みながらやっているから、月曜は素面だけど、金曜はべろんべろんになっている。『ああいうの誰かやればいいのに』ってレッスンで言っていたら、たまたま生徒さんにテレビ関係の方がいて、『番組で本当に酔っ払って料理作るのどうですか?』って言われて夢が叶いました(笑)やっぱりやりたいことは話してみるものだと思いましたね」





◆料理研究家になるためのアドバイスと今後やりたいことは?

「いま、料理研究家になりたい方はおそらくたくさんいるので、自分はコレでやるんだ!! という得意技を決めるといいと思います。私は、立派な先生に師事したり海外に料理留学したりしたことがないというのを当初は引け目に感じていましたが、逆に、誰にも習って来なかったから固定観念なくやれることがある。そんなアイディアをきっかけにコミュニケーションするのが得意技だとアピールすることで、仕事の幅が広がっていきました」



今後やりたいことは、「現時点ではまだ子育て中で時間的に難しいのですが、いずれは、予約なしで来られる料理教室ができたらいいなと。いつでもスタジオを開けておいて、お酒を飲んでもらいながら、このおつまみはこうやって作るのよ〜って・・・あっ、それってスナックですよね(笑)」。

「料理教室スナック」。スヌ子先生なら、明日にでも開店できそうです(笑)。

文/名須川ミサコ

はな組 公式サイト

「はな組」とは、編集者・博多玲子と、ライター・名須川ミサコの2人で始めた地方活性応援ユニット。地方の魅力を伝えるべく全国各地をまわり、“ニッポンのお宝” と言える美味や手仕事を発掘。それらをイベントやホームページ、ECコンテンツなどで伝えています。

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